「梅」モチーフの意味・歴史・由来【ハンドメイド制作で役立つモチーフ・シンボルの意味】
梅は奈良時代に中国から日本へやってきた花で寒い中可憐で良い香りの花を咲かせることから日本人に愛され多くの和歌も残っています。
現在でも着物の文様に用いられたり縁起物として使用されています。
ここでは梅モチーフの意味についてご紹介します。
梅モチーフの意味
・豊かな生活
・清廉潔白
・出世
・開運
・高貴
・高潔
・忍耐
・不屈の精神
梅の基本データ
梅はバラ科サクラ属の中国原産の落葉高木です。
花の色は白、ピンク、赤に近い濃いピンク、花びらも5枚の花弁以外に八重など品種は多岐にわたります。
花を楽しむだけでなく、実を梅干しや梅酒などにして食用として楽しむこともできます。ただし、青梅は青酸という毒が含まれるため生食できません。
花は甘酸っぱい上品な香りがあります。香りは満開時よりもつぼみがほころび始めた頃の方が強く、また、早朝に強い香りを発する傾向にあるので、朝の早い時間に梅園に出かけてみると濃厚な梅の花の香を楽しむことができます。
菅原道真と梅
太宰府天満宮
学問の神様とされている菅原道真は
こち吹かば 匂い おこせよ梅の花 あるじなしとて 春をわするな
という梅の花を詠みました。
このことから梅の花は道真公のシンボルとなっています。
令和と梅
2019年5月、平成から新元号の「令和」へと元号が変わりました。
その新元号「令和」の典拠となったのが「万葉集」の梅花の歌三十二首の序文です。
初春の令月(れいげつ)にて気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ
梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き 蘭は珮後(はいご)の香を薫(かお)らす
この文は730年(天平2年)の正月13日に歌人で武人の大伴旅人(おおとものたびと)の大宰府にある邸宅で行われた梅花の宴の様子を綴ったものです。
意味は
時は初春の佳き月であり、空気は美しく風は和やかで
梅は鏡の前の美人がおしろいで装うように花咲き、蘭は身を飾る衣に纏う香りのように香らせる
この序文の「令月」と「風和ぎ」という部分から引用されました。
「令」には「よい」という意味が、「和」には「穏やか」「調子を合わせる」「日本の」という意味があります。
新元号発表にあたって安倍晋三首相は令和に込めた意味について
「悠久の歴史と香り高き文化、四季折々の美しい自然、こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく、厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように一人ひとりの日本人が明日への希望と共にそれぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いを込めた」
と述べました。
梅の花ことば
・高貴
・高潔
・忠実
・不屈の精神
・忍耐
【赤い梅の花】
・優美
【白い梅の花】
・気品
・澄んだ心
【ピンクの梅の花】
・清らかさ
ハンドメイドモチーフ・シンボル百科